有田焼 400歳の姿探る2016年08月20日 09時51分09秒

今朝の朝日のタイトル記事だ。

1616年に佐賀県有田で李参平が磁器を開窯してから400年の今年、有田焼は苦戦している。いや有田焼のみならず、全国の陶磁器業界は苦戦している。
なかでも有田焼は400年を記念すべき代表磁器であるため、またそのネームバリューのため取り上げられた。

1991年のピークを境に、出荷額はその6分の1だという。私も関与していた頃の業界の数値でも5分の1まで落ち込んでいたから、さらに悪くなっている。果たして陶磁器業界に将来はあるのか?

記事の内容は、その変革に触れている。
400年の伝統は重い、と。

日本の伝統工芸品は100年以上もの長きにわたり受け継がれてきたものをいうが、その定義は、日用品、手作り、伝統的技法、昔と同じ材料など縛りが多い。
しかしこの縛りの中から、少しづつの変化を求めて生き残ってきたのが有田焼であり、今各地に残っている伝統工芸品と呼ばれているものは皆同じだろう。
つまり同じものを全く同じにつなげるだけでは進化はないのだ。進化はないと人も製品もすたれるのみ、と考える。
逆にプラス(マイナス)アルファーを考えることで変化が生まれる。これが長年にわたり生き残ってきた理由だろう。

今日有田焼はさまざまに取り組んでいるという。従来の考えにとらわれずに、斬新にかつ大胆に、現代に合わせた流通までにも手を付けているという。
この背景には、良いものを良い形で将来に繋げたいという思いから出てきたものであろう。

頑張れ、有田焼。あの優美なデザインを、いつまでも後世に、世界に伝えててほしい、とエールを送る。